自民党の麻生太郎副総裁が、10月25日に演説に訪れた北海道小樽市で、「温暖化したおかげで北海道のコメはうまくなった」と発言し、物議を醸し出している。
北海道の米と言えば、きらら397が名産品として知られる。それまで、「あまりおいしくない」と言われた北海道米のイメージを覆した。ただ、これは温暖化の結果ではなく、地道な品種改良を重ねた成果であると言える。そのため、ネット上では「北海道のことをバカにしている」「何もわからず適当なことを言うのをやめて欲しい」といった声が聞かれる。
麻生氏は、失言のオンパレードであるが、特に地方ではそうした発言がよく飛び出す。
「コロナ収束した」だけじゃない、麻生財務相の呆れたコロナ関連発言はほかにも
2007年には、選挙応援に訪れた富山県高岡市の講演で、日本の農作物輸出に関して、「7万8千円と1万6千円はどっちが高いか。アルツハイマーの人でもわかる」と発言。これは日本米が中国で高値で売られている例を受けて、農作物の輸出を奨励したもの。ただ、「アルツハイマー」に関しては「不適切だった」と発言の撤回と謝罪を行っている。
また、2008年9月には、名古屋市での街頭演説で「安城や岡崎だったからいいけど、名古屋で同じことが起きたらこの辺は全部洪水よ」などと発言。この前に起こった豪雨被害を引き合いに出した発言を行った。豪雨の被害地となった両市は厳重に抗議し、麻生氏は謝罪している。
さらに、2017年にも愛媛県の講演で、選挙が秋のお祭りの時期と重なっていることに、「選挙を一生懸命やっている人はお祭りを一生懸命やっている人。俺のとこは7月14日だけど、この時になったら、ほとんどき●がいみたいな人ばっかりだ」と発言。選挙とお祭りの盛り上がりの共通性を表現したかったのだろうが、不適切な言葉であるのは確かだろう。
聴衆へ向けたリップサービスなのか、あるいは単なる気の緩みなのかはわからないが、麻生氏の地方での発言が物議を呼び起こしやすいのは確かなようだ。