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AIの進化がすごい。自動生成AI「ChatGPT」などの普及で影響を受ける職種は?

AIの進化がすごい。自動生成AI「ChatGPT」などの普及で影響を受ける職種は?
AIの進化がすごい。自動生成AI「ChatGPT」などの普及で影響を受ける職種は?

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 対話型AI「ChatGPT」や、画像生成AIなど、ここ最近におけるAI(人工知能)の進化は凄まじい。実際にその恩恵を受けている人も多いが、仕事が奪われてしまう人が続出するという懸念する声も上がっている。

 実際にAIの台頭によって、職種、あるいは国家によってはかなり大きな影響を受けそうだ。

 ゴールドマン・サックスが発表した衝撃的な報告書によれば、日本は世界で3番目にAIの影響を受けると考えられるそうだ。

 この報告書の予測によると、ヨーロッパとアメリカの仕事は3分の2がAIに自動化され、さらに4分の1は完全にAIに引き継がれることになるという。

 社会は今大きく変化しようとしている。激変する世界で、これからどのような仕事を選び、どのようなスキルを身につけていくべきなのか?

 ゴールドマン・サックスの報告書がまとめた、AIの台頭で「一番影響を受ける仕事」と「受けない仕事」を見てみよう。

・AIは社会経済にどのような影響を与えるか?
 巷で話題の「ジェネレーティブAI:生成型AI)とは、大量のデータを学習し、それに基づいて新しい情報やコンテンツを作り出せるAIのことだ。

 文章生成・画像生成・音楽生成など、さまざまな分野で応用が可能であり、今後の社会を大きく変えていくだろうと考えられている。
 ゴールドマン・サックスの報告書は、そうしたAIが社会経済にどのような影響を与えるのか予測したものだ。

 それによると「ジェネレーティブAIが約束された能力を発揮すれば、労働市場は大きな混乱に直面する可能性がある」という。

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image credit:Goldman Sachs

・もっとも影響を受けるのは事務・法務
 影響を受ける職業をより具体的にみてみよう。AIは「ホワイトカラーの産業革命」と表現されることもあるが、まさにそれに相応しい内容となっている。

 報告書によれば、もっとも影響を受けると予測されるのは、「事務」と「法務」だ。この分野では、4割以上の作業(事務46%、法務44%)がほぼAIで代用されることになる。つまりそれだけ仕事が失われる可能性がある。

 事務・法務の次いで失業者が多そうなのが、「建築・エンジニアリング」で約10%の雇用が失われると予測されている。さらに「生命・物理・社会科学」(8%)、「食品の調理・提供」(7%)、「生産」(7%)なども、AIに仕事を奪われる割合が比較的大きい。

  また仕事を奪われないまでも、「コンピューター・数学」「教育・図書館」「ビジネス・金融」「営業関連」「経営・管理」といった分野でもほとんどの作業がAIで部分的に自動化されることになる(表8では、右に行くほどAIの影響を受ける業務が多い)。ただし、これらの分野で雇用はそれほど失われないとのことだ。

 その一方、肉体労働が多い分野はAIの影響が小さい。たとえば、一番影響が小さいとされるのは「建物内外の清掃・保守管理」で、作業の95%ほどは影響を”受けない”とされている。

 それに続くのが、「設置・保守管理・修理」(85%)、「建設・資源採掘」(75%)、「生産」(72%)、「運輸」(65%)、「食品調理・提供関連」(50%)といった分野だ
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photo by Pixabay

・仕事の4分の1がAIに取って代わられる
 この報告書では、米国と欧州の職業に関するデータを用いて、今後AIが仕事に与えるだろう影響を分析している。

 それよると、現在の仕事のおよそ「3分の2が部分的にAIによって自動化」され、「4分の1は完全にAIに代替」される可能性があるという。

 世界的に見れば、「AIは3億人分の仕事を自動化」する可能性があるそうだ。

 それによって失業する人も出てくるが、かわりに新たな雇用も生まれる。

 そうした新しい仕事は、生産性が高く、それでいて労働コストは安い。それゆえに「経済成長率を大幅に引き上げる生産性ブーム」を引き起こす可能性があると報告書は予測する。

 たとえば報告書では、AIが普及してからの10年間で「アメリカの労働生産性の年間成長率が1.5pp弱引き上がる」と試算されている。

 もしAIがより高度な仕事をこなせるのならば、この数字はさらに大きくなるという。

 また地球全体で見れば、AIは「世界の年間GDPを7%増加させる可能性」があるそうだ。

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photo by iStock

・AIの影響は先進国ほど大きい
 またAIの影響は、新興国よりも先進国の方が大きいだろうとのこと。なぜなら、新興国はまだ肉体労働の割合が比較的大きいからだ。ちなみに日本は世界で3番目にAIの影響を受けると予測されている。

 アメリカ全体では、労働者の7%がAIに仕事を奪われ、そのほとんどは生産性がわずかに低い職種に再就職するだろうと、報告書は予測している。
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先進国ほどAIの影響を受ける。日本は世界で3番目に大きな影響を受けると予測されている / image credit:Goldman Sachs・今後どのようにキャリア形成をするか?
 このような分析は、すでに働いている社会人も、これから将来の仕事を考えねばならない学生にとっても、重要な示唆に富んでいるだろう。

 誰もがこれから起きるだろう社会の変化を予測しながら、どのようなスキルを身につけ、どのようにキャリア形成するべきかきちんと考えねばならない。

 特に影響が大きな分野で仕事をしている人の中には、この先を悲観することもあるだろう。だが、これは大きなチャンスでもある。

 AIを使えば、自分がほとんど知らない分野のことでも、きわめて優れた結果を残してくれる。たとえば、あなたがプログラムのことなどほとんど知らなかったとしても、AIに頼めばパッと好きな言語のコードを教えてくれるのだ。

 確かに今現在のAIは嘘もつくし、間違いもする。それでも、その進歩は速い。

 GPT-4はすでにマルチモーダルであり、画像・音声・映像を解釈し、見聞きした情報から新しいアイデアを考案する独創性も発揮し始めている。

 いずれ私たちの暮らしに必要不可欠になるのが間違いないのなら、どうすればAIと上手く付き合っていけるのか考えた方が良いのかもしれない。
 

参照元https://dailynewsonline.jp/