〈人気脚本家と破局→27歳で「猛反対された」結婚&出産…“のりピー”になって40年、酒井法子55歳の“転機”〉 から続く 【画像】「覚醒剤で逮捕され…」謝罪会見で涙ぐむ姿、復帰後は大胆ビキニ姿も披露した写真集を発売…酒井法子の写真を全て見る きょう2月14日、酒井法子が55歳の誕生日を迎えた。1986年にアイドル歌手としてデビューすると、「のりピー」の愛称で一躍ブレイク。女優としても存在感を発揮し、結婚・出産を経てーーある“事件”が発生する(全2回の2回目/ はじめから読む ) ◆ ◆ ◆ 酒井法子は1998年に結婚し、翌年に子供を出産してからというもの仕事と家庭の両立のため全力を挙げるあまり、心身ともに疲弊していった。そんな彼女の前に、当時の夫が差し出したのが覚醒剤だった。それ以前から夫は隠し持ってはひそかに使用していたらしい。もちろん、このとき彼女が拒絶し、夫の行為も止めていたのなら、事態はそれほど大きくはならなかったはずだ。
「初めて夫の誘いを受けたときに…」
彼女自身、のちに省みて《初めて夫の誘いを受けたときに、そこで拒絶するのが当たり前の反応だったと思うし、そうしていたら一番よかった》、《なぜ注意してあげられなかったのだろう。なぜ強く「やめて」と言えなかったのだろう。なぜ拒絶できなかったのだろう。ずっと後悔している。/それでも、勧められて、吸ってみようと決めて、実際に煙を吸ったのは、わたし自身。その事実は変わらない》と悔恨の念を繰り返し述べている(酒井法子『贖罪』朝日新聞出版、2010年)。 結局、2009年8月、夫が覚せい剤取締役法違反容疑で逮捕されたのに続き、酒井も同容疑で逮捕される。夫の逮捕後、彼女は連絡を絶ったため、一時は捜索願が出されて大騒ぎとなった。テレビを通じて衆人環視のもとでの逮捕劇は、それまでの彼女のイメージとのギャップもあいまって人々に衝撃を与える。
懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の有罪判決
裁判では懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の有罪判決を受けた。夫とは翌年離婚する。所属していたサンミュージックからは解雇されたが、芸能界における彼女の育ての親である相澤秀禎(ひでよし)社長(当時)は、彼女が初公判で「覚醒剤を完全に断ち切り、介護の勉強をしたい」と更生を期したのを受け、《法子は自分の「道」を見つけたが、それは決して平坦ではない。むしろ、茨の道であり、立ち止まったり後退することもあるだろう。そんなときは真っ先に相談してほしい》と手記を通してエールを送った
「このまま消えてしまいたい」
執行猶予中、酒井は芸能界を離れた。最初のころは「このまま消えてしまいたい」という思いに囚われて泣いてばかりの日々が続くが、周囲の人が救いの手を差し伸べてくれたおかげで、徐々に立ち直っていく。 最愛の息子についても彼女は、自分のせいで彼の未来まで目茶苦茶にしてしまったと苦しんだが、当時息子が通っていた小学校の校長がほかの児童の保護者の声を聴いたうえ、通い続けられるよう取り計らってくれた。そのことを拘留中に弁護士から聞かされた彼女は、ありがたくて涙があふれ出たという(『婦人公論』2011年10月22日号)。
芸能界復帰を決めた理由
保釈後は裁判で述べたとおり介護の仕事で生活していくべく、大学に入学して通信教育で勉強を重ね、そのなかで新しいこともたくさん学んだ。だが、彼女は2012年に執行猶予を終えると、芸能界への復帰を決める。そこにいたるまでの心境の変化を、彼女は手記で次のように説明している。 〈《介護の勉強は甘くはなかった。よほど強い意志がないと、継続するのは難しい。勉強を続ける中で、はたして自分はこの世界で通用するのか、自分には向いていないんじゃないかと悩むようになりました。/そう自問自答するうちに、やはり自分は多くの人に歌や演技を届ける仕事しかできないのではないかと、思い直すようになりました。なんだか現実から逃げているようで嫌ですが、十四歳からこの仕事を続けてきた私には、やはりこれしか残っていないのです》(『週刊文春』2012年12月6日号)〉 社会からは事件以来、批判も多々受けたが、それでもファンの多くは彼女の復帰を待っていたのだろう。活動再開後は国内よりもまずアジア各地での活動に重点を置き、コンサートを開いては衰えぬ人気を示した。日本でも徐々に仕事の幅を広げ、デビュー30周年を迎えた2016年には「芸能界への本格復帰元年」との位置づけで記念コンサートを開催したほか、限定2000セットの写真集『酒井法子 30th Anniversary BOX』を出版、45歳にしてビキニ姿も披露している。 介護の仕事は断念したものの、芸能界復帰前の2011年には中国での薬物防止キャンペーンに同国政府の依頼で参加したのをはじめ、復帰してからも社会貢献のための活動に積極的に携わっている。2018年からはB&G財団の「子ども健全育成大使」を務める。ただ、この打診を受けたときは自分でいいのか悩んだという。 〈《けれどB&G財団理事長が“誰でも間違いはする。でもやり直すチャンスは必要だ”と言ってくださって。施設の子どもたちが喜んでくれて、その顔を見たら、自分にも何かできることがあるのかもしれないと思えた。みなさんと丁寧に関わっていくことで、“いろいろあったけど、彼女と一緒にできてよかったな”と思ってもらえたらと―》(「週刊女性PRIME」2022年11月29日配信)〉
複雑な生い立ちから生まれた子供支援への思い
同財団は、家庭の事情や経済的理由などから困難な環境に置かれた子供たちがすごせる場所を増やそうという活動を展開している。酒井自身、福岡で生まれてまもなくして産みの母親と別れ、埼玉に住む父の姉夫婦のもとに預けられて育った。その後も父が再婚、再々婚したため育ての母が3人いるという複雑な生い立ちを持つ。おかげで何度も転居を余儀なくされ、子供のころは理不尽な境遇だと悲観したこともあったという。それでも彼女は後年、次のように振り返っている。 〈《どこに居を移しても、不自由な思いをすることもなく、温かく育ててもらったとわたし自身は思っている。貧しい生活を強いられたり、ひもじい思いをしたりすることもなかった。(中略)わたしの場合には本当の子どもですらなかったのに、本当の家族のように大事にされてきた。そのことに対しては感謝の念が尽きない。十分に幸せな境遇だったと思っている》(前掲、『贖罪』)〉 事件のとき支えてくれた母親は父の再々婚相手で、酒井のデビュー後に父が交通事故で急死してからも酒井のそばにずっとついてくれていた。そんなふうに周囲の人たちが支えてくれるありがたみを、幼少期からさまざまな経験により痛いほど知る酒井だけに、子供たちの居場所をつくる活動はまさに打ってつけといえる。
事務所独立を後押しした息子からの言葉
酒井は2021年、それまで8年間所属した事務所から独立し、個人事務所「スマイル」を立ち上げた。《50歳の節目に、自分の残された時間を思い、もう一度挑戦したくなったのです。不安もあった私の背中を押してくれたのは、私の活動に誇りを持ってくれる息子でした》と彼女は語っている(『週刊現代』2024年1月27日号)。 当時21歳になっていた息子とはいつも本音で話しており、《今回も“応援してくれる人がいるなら、やったほうがいいんじゃない?”と背中を押してくれました。(中略)彼が成人したことも後押しになりましたね》という(「週刊女性PRIME」2021年5月11日配信)。 独立を機に気分転換を兼ねて、それまで伸ばしていた髪を切ってデビュー当時を思わせるショートヘアにした。最近、SNSに写真をあげるたび、その容姿が昔と変わらないと話題を呼んでいるが、その理由は髪型にもあるのかもしれない。 近年は、国内でのコンサートにもアジア各地から観に来てくれるファンがいるという。しかもそのなかには酒井の子供と同じぐらいの若い世代もいるとか。どうやら親の影響や、彼女の出演するドラマを観たのをきっかけにファンになったらしい。50代半ばになってなお国内外で新たに支持層を広げていることに、「のりピー恐るべし!」と驚くしかない。 従来、芸能人が薬物事件を起こすと、メディアの反応は批判一辺倒だった。だが最近では、誰にでも薬物に手に染めてしまう恐れはありうることや、万が一手を出してしまった場合、治療も含めて更生のため、周囲の人たちばかりでなく社会の理解や協力も必要であることも徐々に伝えられるようになってきた。酒井の一件はそのひとつの画期だったようにも思う。たとえ過ちを犯しても、本人の意志に加え、社会の受け入れ方しだいで社会復帰はできるということを、彼女の現在の活躍は何よりも証明している。
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