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マイクロン株は1年で860%高、AIデータセンター特需でメモリーチップが急騰

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AIブームは、マイクロンテクノロジーやSKハイニックスといったメモリーチップメーカーを、景気循環型の事業から急成長分野へと変貌させた。

 

人工知能(AI)ブームは、AIシステムに計算能力を提供するため、米国内(さらには国外)にデータセンターを建設しようとする1兆ドル(約162兆円。1ドル=162円換算)規模の土地争奪戦に火をつけた。データセンターの中核を担うメモリーは、サーバーが情報を処理する速度を左右する。これは、エヌビディア、アップル、アマゾンといった世界最大級のテクノロジー企業に販売することで急成長を遂げているメモリーチップ事業にとって朗報だ。

AI熱狂の最大の受益者の1つが、メモリー大手のマイクロンだ。同社は、GPUのすぐ隣に配置され、AIモデルにデータを供給する高速チップを製造している。マイクロンの売上高は爆発的に伸び、2026年第2四半期には前年同期比196%増の約240億ドル(約3.89兆円)に達した。2025年には約370億ドル(約5.99兆円)の売上を計上し、2024年から約50%増加した。同社の株価も急騰しており、今年に入って270%、過去12カ月では実に860%も上昇した。この成長により、世界最大級の上場企業をランク付けするForbesの「グローバル2000」リストで順位が140上昇した。

5月にはマイクロンの時価総額が1兆ドル(約162兆円)を突破し、CEOのサンジェイ・メロトラを推定資産12億ドル(約1944億円)の億万長者に押し上げたとフォーブスは報じた。1年あまり前の時価総額は約1000億ドル(約16.2兆円)だった。今日、アイダホ州ボイシに本拠を置く同社の最大の顧客はエヌビディア(27位)で、売上の16%を占める。これに続くのが、iPhone、Mac、iPadに同社のチップが使われているアップル(11位)、デル(Dell、129位)、HP(522位)といったテクノロジー大手、さらにアマゾン(2位)、マイクロソフト(7位)、グーグル(4位)といったハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)である。

 

歴史的に、メモリー企業は変動の激しい好不況の循環に陥りやすい。メモリー需要が跳ね上がり、供給逼迫の中で価格が上昇すると、複数のプレーヤーが一斉に需要を満たそうと製造を始め、チップが市場に出回る頃には需要が冷え込んで価格が下落するというものだ。AIはこの循環を完全に断ち切ったように見える。データをより速く効率的にモデルへ送り込む特殊なメモリーチップに、長期的な好況をもたらしているのだ。

メロトラは、かつてフラッシュドライブメーカーのサンディスク(SanDisk、614位)を共同創業した人物で、長年をかけてマイクロンを汎用チップメーカーからAI向けの主要インフラ供給企業へと転換させてきた。2026年初頭、彼は一般ユーザー向けにストレージドライブやSSDを販売してきた創業29年の消費者向け事業を打ち切り、データセンターへの供給に回すことで、AI需要に一段と注力した。また、チップをスポット販売から長期の複数年契約へと切り替える取り組みも主導し、価格の高止まりを確実にした。

AI企業は依然としてチップ不足に直面しているが、その一因は、供給をはるかに上回る前例のない需要にある。マイクロンはこの状況を維持したいと考えている。3月にメロトラは、マイクロンが顧客の需要の50~75%しか満たせていないと述べた。マイクロンは、AIによって牽引される激しい市場需要を供給が上回らないよう、アイダホ州とニューヨーク州の新工場の建設をあえてペース調整してきた。

 

米国を拠点とする唯一のメモリーメーカーであるマイクロンには優位性があるが、AIの追い風を受けているのは同社だけではない。韓国のメモリー大手SKハイニックスは、2026年第1四半期に前年同期比198%増となる過去最高の355億ドル(約5.75兆円)の売上を計上した。2025年の売上は681億ドル(約11.03兆円)で、利益は約330億ドル(約5.35兆円)へと倍増した。これらの目覚ましい数字により、同社はグローバル2000で順位が107上昇し、48位となった。

もう1つの韓国の複合企業サムスン(Samsung)は、AIインフラブームのおかげで、今年第1四半期にメモリー事業から前例のない504億ドル(約8.16兆円)の売上を計上した。しかし同社は、従業員がストライキを示唆する事態に直面しながらも、世界的なサプライチェーン危機をかろうじて回避した。難航した交渉の末、同社はチップ部門の一部従業員に対し、1人当たり平均約40万ドル(約6480万円)のボーナスを支払うことに合意した。同社は上位20社の中で唯一海外を拠点とするテクノロジー大手であり、2025年の19位から今年は15位に上昇した。マイクロン、SKハイニックス、サムスンという三大メモリー巨人は、いずれも時価総額1兆ドル(約162兆円)に到達している。

ほかの半導体企業も恩恵を受けている。AIチップ大手のエヌビディアは20順位上昇し、ライバルのAMDは順位が116上昇して現在194位となった。OpenAI、グーグル、メタ向けにカスタムAIチップを設計するブロードコム(Broadcom)は順位が15上昇して53位となった。チップメーカーのセレブラス(Cerebras)は5月に上場し、今年初めて1611位でリスト入りした。同社は黒字ではないものの、2025会計年度の年間売上高は5億1000万ドル(約826億2000万円)で、2024年の2億9030万ドル(約470億2900万円)から76%増加したと報告している。

参照元:https://forbesjapan.com/

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