8回、左越えに2ランを放つ菊池(撮影・山口登)((C)デイリースポーツ)
「広島2-4阪神」(17日、マツダスタジアム) 広島が首位・阪神に敗れ、借金が「13」に膨らんだ。力負けを喫した一戦で意地を示したのは、菊池涼介内野手(36)だった。4点を追う八回に才木から左翼席への3号2ラン。四回にも難敵から二塁打を放ち、2安打2打点と存在感を放った。チームは守備で手痛いミスから追加点を奪われる場面があり、新井貴浩監督(49)は反省を促した。 静まり返った本拠地に一振りで熱気を呼び戻した。高々と舞い上がった菊池の打球。一瞬の静寂の直後、白球がギリギリで左翼フェンスを越えると、スタンドからは大歓声が湧き起こった。敗戦ムード漂う中で示したベテランの意地。「たまたまホームランになった。いつも通り良い感じで入っていけた」とクールに振り返った。 相手先発・才木に対し、七回まで2安打無得点。4点を追う八回にようやく反撃に出た。1死から代打・秋山が149キロを捉え、中前打で出塁。2死一塁となって菊池が打席へ。カウント2-1からの4球目。高めの直球を振り抜くと、打球は高い放物線を描き、左翼席に吸い込まれた。 相手右腕とは今季2度目のマッチアップ。前回5月17日の対戦では2打数無安打だったが、「自分の感覚の中では良い方だった」と嫌なイメージはなかった。その言葉通り、第1打席では右翼フェンス際への右飛を放つと、第2打席では左中間フェンス直撃の二塁打。打撃陣が苦戦する中、「1打席目がいい当たりだったんで、変えなくてもいいなと。マイナス思考はなかった」と一人気を吐いた。 開幕から打線の中軸を担ってきた坂倉は、この日も3打数無安打に終わり、7試合連続ノーヒット。ブレーク中の名原も7月は打率1割台と勢いに陰りが見える。こんな時こそ秋山、菊池らベテランの力が頼りになる。菊池は、「チャンスを作ってかえすというのを繰り返していけば点数は入っていく。チャンスを作れないで終わるよりは、僕の一本がきっかけになればいい」と、チーム一丸での現状打破を誓った。 チームは首位・阪神に力負け。七回1死一塁では大山の左中間への飛球を中堅・大盛と左翼・ファビアンがお見合いし、ピンチが拡大。その後、手痛い追加点を奪われる場面もあった。新井監督は「強いチームとやる上でああいうミスが出てしまうと、どうしても厳しくなってしまう。また反省してやってもらいましょう」とミスを糧にし、奮起することに期待を寄せた。 これで阪神戦は5勝7敗1分けとなった。痛い敗戦も、「あと二つ勝てばタイと思えばいい。まだ試合は残っている」と前を向いた菊池。頼れるベテランの背中が、反撃の灯を消させはしない。
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