AKB48の横山由依(29)が9日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行った。研究生から2代目グループ総監督まで上り詰めた大黒柱の旅立ち。ステージ最終盤、マイクを持った横山は、声を詰まらせながら言葉を紡いだ。
「AKBを振り返ったら、楽しかったという一言だけが出てきます。つらかったことや苦しかったことがあったけど、最後に楽しかったと思えた。背中を押してくれた皆さんに感謝します」
京都から東京に出て、夢を追い続けて12年。劇場には現役メンバーに加え、初代総監督の高橋みなみ(30)も駆けつけた。花束を横山に渡すと「キレイだねー」と“主役”より先に号泣。会場は温かな雰囲気に包まれ、横山は「大好きなメンバーに見送ってもらえるというのが私の誇りです」とうなずいた。
初代の高橋、3代目の向井地美音(23)と歴代総監督そろい踏みのステージで花道を飾った。「24時間365日、AKBでいれたと思った」と、どこまでも実直に過ごしてきた29歳は、10日から元AKBメンバーとしての生活を始める。
その初日は「仕事は休みですが、舞台を見に行こうと思っています」と笑顔を見せた。「元AKB48として恥ずかしくない活動をしていきたい」と変わらぬ姿勢で、次のステージの一歩を踏み出す。