『吉野家』の新商品はなんと「まぜそば」(画像:吉野家)。
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『吉野家』で7月4日より販売開始となる「牛玉スタミナまぜそば」」(画像:吉野家)。 牛丼の人気チェーン『吉野家』は、夏の限定メニューとして2025年7月4日(金)11時より、「牛玉スタミナまぜそば」(税込767円)を販売開始すると発表した。1899(明治32)年の創業以来、『吉野家』125年の歴史において初の麺メニューの発売になるという。
『吉野家』秘伝のタレで煮込んだ牛肉と玉ねぎ、青ねぎ、天かす、玉子が具材として採用され、さっぱりとしながらコクのあるまぜそば特製たれと、ツルツルとした食感の麺と合わせた、ラーメン専門店顔負けの本格派。別添のにんにくマシマシだれで味変も楽しむことが出来る。また、キムチやねぎラー油、牛小鉢やとろろなど、サイドメニューの中から自分好みにカスタマイズすることも推奨している。
今回の商品設計には、間違いなく『ラーメン二郎』を祖とする、いわゆる「ガッツリ系」ラーメンのイメージが下敷きとしてある。黄色に赤と黒の文字を配したイメージしかり、「ガツン」「にんにくマシマシ」「スタミナ」といったワードのセレクトがその証拠だ。
なぜ『吉野家』は「牛丼」ではなく「まぜそば」の新商品を開発、発表したのか。その背景には、米の価格の高騰への対応という意味合いもあるだろうし、昨今のラーメンブームやまぜそばブームへの便乗もあるだろう。また一部店舗ではあるが『そば処吉野家』という蕎麦店の業態もあり、麺類が初めてというわけではない。
着々とラーメン事業を拡張している『吉野家』
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人気ラーメン店の『せたが屋』や製麺所の『宝産業』なども『吉野家』傘下となっている。 実は『吉野家』は先日発表した中期経営計画において、ラーメン事業を『吉野家』『はなまるうどん』に続く第3の柱とし、29年度には24年度の5倍となる売上高400億円を、さらに34年度には「ラーメン提供食数世界一」となることを目指すと発表した。
『吉野家』はこれまで着々とラーメン事業の強化に取り組んできた。2016年には人気ラーメン店『せたが屋』『ひるがお』などを展開する『株式会社せたが屋』を子会社化し、2020年には大阪で『大阪スタミナ牛肉ラーメンわだ』という、牛肉を使ったラーメンブランドを展開した。
また2019年には『ばり嗎』『とりの助』などを展開する『株式会社ウィズリンク』を、2024年には『キラメキノトリ』を展開する『キラメキノ未来株式会社』をいずれも傘下に収めた。さらに同じく2024年には麺やスープを製造する『宝産業株式会社』も子会社化するなど、ラーメン関連事業の会社を次々と買収している。
飲食業界では国内需要が冷え込む中で海外への展開が加速化している。『吉野家』もアメリカや中国、マレーシアにインドネシアなど、海外987店舗(2025年5月現在)を展開。世界で人気の高い「ラーメン」は、今後の海外展開においても大きな武器となることだろう。
今回の『吉野家』のまぜそば販売は、牛丼依存からの脱却とラーメン事業へのシフトを象徴していると言って良い。時代に合わせて主力商品や事業内容がシフトチェンジしていくのは、飲食業界でも異業種でも良くあることだ。125年牛丼一筋だった『吉野家』が「ラーメンの吉野家」になる未来が見えてきた。
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