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イギリスの素人参加オーディョン番組『ブリテンズ・ゴット・タレント(Britain’s Got Talent)』で、歌うことへの自信を失くしてしまった父親に、幼い2人の娘が素敵なサプライズをした。
家族と一緒に観客としてショーを見に来たと思っていた父親だが、実は内緒でオーディションに応募されていたのだ。
ステージ上に上がってきた娘2人と母親が自分のことを紹介すると、驚きながらも審査員に促された父はステージへ。その後、会場にいた4000人以上の観客が涙を誘われた。
ol,.・観客として来ていた父親にまさかのサプライズ
隠れた才能を発掘し世に送り出す素人参加オーディション番組「ゴット・タレント」は、世界各地で行われているが、発祥となったイギリスで、感動の涙を誘うショーが繰り広げられた。
ニック・エドワーズさん(35歳)は、この日、ショーを見るため観客として家族で会場を訪れていた。
ところが、次のショーを待っていたニックさんは、ステージに2人の娘と母親が歩いて来るのを見て、「嘘だろ?」と唖然とした。
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審査員4名が目の前にいるステージで、祖母に手を繋がれて立った2人の幼い少女は、自己紹介を促されるとカリー(4歳)とサヴァンナ(3歳)だと答えた。
審査員の1人が、「お嬢ちゃんたちは、どうして今日そこにいるの?何のために来たの?」と尋ねると、2人は「パパにサプライズをするため」と回答。
観客席のニックさんは、驚きと感動で目を潤ませた。
ニックさんの母は、孫の言葉を継いで審査員にこのように伝えた。息子が、この番組に自分でなかなか応募しようとしないので、家族で代わりに応募しました。息子は、とてもいい歌を作るんです。それを聞いた審査員によってステージ上に呼ばれたニックさんは、ここ何年かの間、自分の歌に自信を失っていること、歌っているのは自宅の浴室のみであることなどを明かした。
審査員の1人が、「では、バックステージで水を1杯飲んで、ちょっと準備をして、ステージに戻ってきてください」と依頼すると、ニックさんはその45分後にギターを抱えて戻って来た。
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・自作の曲を披露すると観客からは拍手が
ギターは、家族がニックさんに内緒で自宅からこっそり持ち出し、番組のスタッフにあらかじめ手渡していたという。
そのギターを持って、ニックさんは緊張の面持ちで自作の歌について、審査員に「自分にとってとても思い入れがある歌なんです」と話し、披露した。
それは、カリーちゃんとサヴァンナちゃん2人に対する深い愛情を綴った曲で、ニックさんはこの曲を自宅でいつも口ずさんでいた。
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親の、子供への溢れる愛が感じられる素晴らしい曲に、審査委員も観客も聞き入った。
演奏が終わると、会場から拍手が沸き起こった。準備期間は短かったものの、全力で挑んだオーディションに、審査員4名は全員合格を出した。
後のメディア取材で、ニックさんはこのように語っている。最初、母がステージ上に現れた時には、娘2人の姿は目に入っていませんでした。なぜ母が?と思い、次に娘たちの姿を認識すると「もしかして娘にダンスをさせる気では」と思ったのです。
でも、自分のことを紹介され、家族の思いやりに感動し涙が出ました。後はもうなんだかあっという間でした。
自分がステージで歌ったことも覚えているし、指の感覚がなくなったことも覚えています。それに、「これは自分にとって大きな瞬間になるだろう」という自覚もありました。 大好きなパパの背中を押したのは、幼い娘2人だった。こんな素敵なサプライズでパパへの愛情を示したカリーとサヴァンナちゃんも、この日のことをきっといつまでも覚えていることだろう。