6月3日放送の『チコちゃんに叱られる！』（NHK総合）で行われたある検証に、視聴者から困惑の声が集まっている。
問題となっているのは、この日取り上げられた「なんで子どもは走り回るの？」という疑問。これに対するチコちゃんの答えは「早く育ちたいから」とのことだった。
解説には名古屋短期大学の山下直樹教授が登場。大人に比べるとまだまだ感覚が発達していない子どもは、未成熟な感覚に刺激を与え、関係している部位を働かせることで成長していくとのこと。子ども自ら求める刺激のひとつが、「走る」というアクションになっているという。
走るという動きは、両足が地面を離れるので地面を蹴る動作が必要で、歩く時よりも筋肉や骨への刺激が強く、蹴って前に進む事で着地時のバランス力も必要となる。運動感覚や平衡感覚を鍛えることになり、さらに足の裏から伝わる地面の感覚やスピードと距離の感覚などあらゆる感覚に刺激が加わるので走れば走るほど経験値アップするとのことだった。
ここで番組スタッフが山下教授に「子どものころによく走っていたら身体能力の高い大人になるんですか？」と質問。山下教授は「人によって差はありますから、必ずしもそうなるわけではありません」と回答。しかし、番組ではなぜか、子どもの頃によく走っていた一般人のホームビデオと、現在の様子を3人分公開。うち2人は女性の車夫とドッグトレーナーというよく走る職業についていたが、もうひとりはイラストレーターで、まったく走らず。番組では「どんな大人になるかは人それぞれでした」というナレーションを入れていた。
しかし、この検証に視聴者からは「だから専門家がそう言ってるじゃん」「なにこの検証？時間余ってるの？」「やることないから時間つぶしでもしてるのか」という声が集まっていた。
「『子どもの頃によく走っていたからと言って身体能力が高くなるわけではない』と教授が言っていたにも関わらず、ホームビデオによく走る姿が収められていたからと言って職業を調査するというのはあまりにもちぐはぐな検証。さらに確かめたのはたった3人で検証ともいえるクオリティでもなく、なぜ番組がこの検証を行ったのか疑問の声が集まっていました。正しい検証結果を出す気がない検証に、番組クオリティの低さへの苦言も寄せられてます」（芸能ライター）
このところ炎上も多い『チコちゃん』。視聴者の目はますます厳しくなっているようだ。
